- 公図の基本概念
- 公図と地図の違い
- 公図が必要になる状況
- 公図の取得に必要な準備
- 公図を取得する方法
- 公図の取得の手段と種類
- 公図を入手する方法
こんにちは、株式会社ローリスの山下です。
今回は土地取引において不可欠な書類である「公図」について、基礎知識を解説していきます。
「公図」は、土地の特定や所有権確認に役立つ情報が記載されている、公的な重要書類です。
しかしながら、見る機会も少なく、一般的には縁遠いものと言っても間違いではありません。
公図って響きだけで難しそう。
ネットで検索したけど、専門用語ばかりで分かりづらい…
会社での業務を始め、相続や土地取引などで公図に触れ、このように感じた方も多いのではないでしょうか?
本記事では、公図の基本概念、地図との違い、その取得方法や活用方法について、事例を挙げながら詳しく解説してきます。
この記事を是非お読みいただき、抱えている悩みを解決していただけたら幸いです。
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公図ってそもそも何?
公図とは「国や自治体が管理する土地の公的な地図」のことです。
土地の区画や境界線に関する重要な情報が詳細に記載されており、土地を正確に管理し、取引するためには「公図」の存在が不可欠です。
具体的には、
- 筆(土地の形)
- 地番(土地に割り振られた番号)
- 隣接地(隣の土地)
などが示されています。それでは実際の公図を確認してみましょう。
公図は不動産の取引や建築計画などにも利用され、土地に関する各種手続きで頻繁に使用されます。
さらに、土地の登記情報・所有者事項の地権者(所有者)と合わせて利用されることが多く、これら(全部事項証明書)についても正確な情報の把握には欠かせない資料です。
トラブルのない不動産取引を実現するためにも、公図に関する基礎知識を身につけておくことが重要です。
公図はどんな時に必要?
上の解説で、公図とは主に「不動産取引で利用する」ということがざっくりご理解いただけたと思います。
とは言ってもまだピンと来ないという方のために、具体的な事例を挙げていきます。
- 家や土地の購入
- 相続した不動産の調査
- ご近所との境界線紛争
- 都市計画や環境保全計画
- 用地交渉
それでは、一つずつ具体的に解説しています。
1. 家や土地の購入
家や土地を購入した際、不動産会社から納品される土地権利書を始めとする書類一式の中に、必ず公図が含まれています。
しっかりと目を通す方は多くないかもしれませんが、公図には土地の権利関係や隣接地との関係も記載されており、購入者が土地の状況や潜在的な問題を把握するのに役立ちます。
2. 相続した不動産の調査
昨今の高齢化とともに、地主の高齢化や急な死亡により、相続者が、どの建物や土地が自分のものなのかを把握できない事例が起きています。
その際に、弁護士や司法書士などの専門家に依頼し、公図や登記事項証明書を元に自身が相続する対象の不動産を調査します。
令和6年4月1日から「相続登記」が義務化されます。
相続人は3年以内に相続登記をしなければ罰金などのペナルティが課されてしまいます。
しっかりと相続前に把握しておきましょう。
弊社でも弁護士事務所様と連携した調査実績があります。
また、以後の管理を効率的に行えるツールの準備がございますので、詳しくはお問い合わせください。
3. ご近所との境界線紛争
こちらのケースにおいても公図が利用されます。
境界の確認、地番や地目の確認、権利関係の確認が可能なため、境界線紛争の解決において十分な証拠資料となります。
4. 都市計画や環境保全計画
公図を分析することで、地域の課題や問題点を把握することができます。
例えば、
- 土地の地形や地番の確認
- 都市計画上の混雑地
- 環境保全上の貴重な自然地
など、公図から得られる情報を元に地域の課題を明確化し、対策を策定することが可能です。
5. 用地交渉
4で説明した都市計画や環境保全計画において、地権者への土地の譲渡、賃貸、立ち退きなどの説明を行う際、公図をもとに地権者や土地の情報を調べます。
地権者側にとっても、交渉を持ちかけられた際の判断材料として公図を利用することができます。
これらの事例は一度に大量の情報を調べる必要があるため、膨大な時間とコストが発生します。
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公図と地図の違いは?
私たちの日常生活の中でよく目にするのは「地図」ですが、同じ様な土地の情報を取り扱う「公図」とはどの様な違いがあるのでしょうか?
ここでは、両者の違いをわかりやすく比較してみます。
公図 | 地図 | |
---|---|---|
用途 | 土地の公的な記録を表したもの | 地理的な場所や特徴を探すもの |
詳細さ | 詳細に土地の境界や特徴を示す | 目的地などの地理的な情報が正確 ※公図ほど法的な精度は要求されない |
利用者 | 不動産所有者、法律家、不動産関連の専門家など | 一般、旅行者などの幅広い人々 |
上記の通り、
- 公図…
-
個々の土地の形状、位置などが正確に記されている公的な記録。
- 地図…
-
観光スポットや店舗情報が載っており、日常生活に密接した使い方ができるもの。
こんな感じで覚えておくと良いでしょう。
公図を取得する方法
実際に公図を取得するにはどの様な方法があるのでしょうか?
公図を取得する方法は主に以下の3パターンです。
- 法務局で申請する
- 登記情報提供サービスを利用する
- インターネットサービスを利用する
最近では、インターネットを利用した公図情報の取得が一般的になっています。
例えば、「登記情報提供サービス」が主要なインターネットからの公図取得の手段となります。
ここで重要なことは、どの方法で取得する場合も、公図を取得したい場所の地番・地区名を把握しておくことです。
この地番・地区名を把握するためには、最寄りの役場で確認するか、ゼンリンのブルーマップなどで調査をしておく必要があります。
法務局で公図を取得する方法
メリット | デメリット |
---|---|
入手方法を窓口で説明してもらえる | 法務局に行く必要がある 法務局が空いている時間しか取得できない 収入印紙を購入する必要がある 交付まで時間がかかる 地番を把握している必要がある 紙媒体でしか入手できない |
法務局で公図を取得する際には、最寄りの法務局に出向き、窓口で申請して入手することが一般的です。
手渡しで受け取れる安心感があるものの、手間や費用に関するデメリットが多くあります。
インターネット(オンライン)で公図を取得する方法
インターネットが普及する現在では、公図情報をオンラインで見ることには多くの利点があります。
具体的な利点は以下の通りです。
- 不動産の購入検討中、建築計画、土地の入札など、スピード感がある地図情報の確認が必要な場合
- 複数の関係者と同時に同じ構図データを共有して話し合いが必要な場合
- 地理的な成約があるが円滑なコミュニケーションが必要になる場合
- 無駄な印刷による環境への配慮、保管場所の管理等をなくしたい場合
特に、土地情報を必要とする場面でスピードが求められる場合、オンラインであれば場所を選ばず即座に必要なデータを入手することが可能です。
登記情報提供サービスを利用するメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
法務局に行く必要がない PDFで入手できる | 地番を把握している必要がある 指定の時間しか入手でいない 利用には登録が必要 クレジットカードが必要 |
公式なサービスなので、インターネットに不安がある方でも安心して利用できます。
ただ、オンラインのマニュアル等を自分自身でしっかり確認する必要があり、あくまで最低限の用途でしか使うことができません。
インターネットサービスを利用するメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
サービスによっては地番を調べる機能がある 24時間取得が可能 公図、全部事項などが取得可能 | 登録が必要 利用料がかかる 紙媒体での入手ができない |
民間企業がサービス提供するインターネットによる取得方法があります。
利用料等が必要になるという点で費用が上がるものの、面倒な作業を丸投げできたり、公図を取得して行いたかった作業を代行してくれたりと、付随サービスが充実している場合があります。
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公図を取得するために必要な準備
公図や全部事項を取得するには必要書類や情報の準備が必須になります。
法務局に出向く場合、インターネット経由で取得する場合で必要なものは異なる場合もあります。
具体的に必要になるものは以下の通りです。
- 申請書
-
公図の複製を請求するための申請書。法務局に備え付けられています。
- 本人確認書類
-
運転免許証、パスポート、健康保険証など、申請者本人であることを証明するための書類が必要です。
- 地番・地区名
-
公図で取得する対象となる土地の地番や地区名を事前に把握します。
- 手数料
-
公図の複製には手数料がかかります。法務局の中で収入印紙を購入し、申請書類に貼り付けて提出します。
なお、上の項目は法務局に出向いた際に必要となる資料になります。インターネットを経由した申請は別途確認が必要となります。
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公図を取得するまでの流れ
それでは、ここまでで紹介した以下の取得方法について、それぞれの流れを解説していきます。
なお、ここでは民間企業がサービス提供するものにおいては、それぞれやり方も異なるため割愛します。
あくまで法務局公式の手順についての解説です。
法務局で申請する
法務局に出向いたらまず、申請書類に必要事項を記載します。この際、取得対象の地番を記入するため、事前に把握しておく必要があります。
窓口に書類を提出して確認、少々の待ち時間があります。
窓口にて指定された分の収入印紙を法務局内で購入し、貼り付けて提出します。
しばらくすると指定箇所の公図を発行してもらいます。
登記情報提供サービスで申請する
[申込方法]→[申込方法利用者別一覧]から任意の種別をクリックし、説明文から登録を行います。
公図取得にかかる時間と費用
公図取得に要する時間と費用はさまざまな要因によって変動します。
通常、法務局で取得する場合でも、書類が整っていれば当日中に入手できまが、混雑状況によってはもう少し時間がかかる場合があります。
また、公図の発行には手数料がかかり、これは土地の所在地や申請する公図の大きさ・枚数によって異なります。
具体的な費用についても、事前に法務局に問い合わせを行うか、Webサイトなどで確認しておくことが肝心です。
計画的に手続きを進めて、余分な時間や費用がかからないようにすることが重要です。
手続き時間について
法務局の場合、取得枚数や混雑状況によって大幅に変動しますが、混雑が少なく取得枚数も少ない場合は1時間から2時間かかることが多いです。
登記情報提供サービスやインターネットサービスであれば当日中に入手できることが一般的です。
公図取得に関する費用
法務局窓口で交付 | 450円 |
---|---|
オンラインで請求し法務局の窓口で交付 | 430円 |
郵送で交付 | 450円 |
登記情報提供サービスにて交付 | 362円 |
丸投げするだけで大量に簡単取得する方法
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まとめ
最後に本記事のまとめです。
今回は公図の基礎知識についての解説でした。
要点としては、
- 公図とは、国や自治体が管理する土地に関する公的な書類のこと。
- 日常生活に密接した使い方をする地図に対し、公図は土地の所有者情報などの詳細が記録されているものである。
- 不動産の売買、境界線のご近所トラブル、都市計画まで幅広く利用されている。
- 法務局の窓口、登記情報提供サービス、企業のサービスによって取得ができる。
- オンラインによる取得は「登記情報提供サービス」「企業提供のオンラインサービス」がある。
上記、5つです。
「初心者にもわかりやすく」をテーマに解説してきましたので、業務で公図の取り扱いをする場合や、これから不動産取引を学ぶ方はもっと踏み込んだ知識が必要になるかもしれません。
今回解説した基本概念をしっかり理解し、是非ご自身の目的達成に役立ててください。
弊社のオンライン公図取得サービスに関する質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ・ご相談は無料です。